頬骨は解剖学的に頬骨体部(前方)と頬骨弓部(側方)に
分けられます。
1.頬骨が前方に突出しているケース
・横への張り出しは軽度であるが前方への突出が強い場合には、口の中からラウンドバーという骨削りの専用器で頬骨を平坦化させます。
・手術は全身麻酔下で40分程度で終了します。
2.頬骨が横に突出しているケース
・この場合には、口腔内と耳前部からの2つのアプローチから皮膚の下で
剥離交通させ、骨の張り出しを改善していきます。
・はじめに上記要領にて口腔内から頬骨前面を削骨していきます。
・次に耳前部よりアプローチして頬骨弓部の横への張り出しを改善していきますが、
頬骨弓自体は厚さ5〜6mmほどの薄い骨です。
・従って骨の強度を考慮すると、3〜4mm削るのが限界です。
・これでは微々たる変化であまり変わったという印象にはなりません。
・当院では通常、頬骨弓2ヶ所で骨切りを行ない、頬骨弓自体を内側に転移させること により、片側約1cmぐらい横幅を減らすことを可能にします。
・頬骨弓裏側の連続性を保つ骨膜を温存している為、ワイヤー等の固定を必要と
しませんので体内に異物は一切残らないことになります
(術後のレントゲン撮影も安心です)。
・耳前部の傷跡は3〜6ヶ月後にはほとんど見えなくなります。